2012-11-21

Mr. Velocity: Lost Tapes ‘99



Mr. Velocity: Lost Tapes ‘99
[MEGADOLLY MDD1210]


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01. Great Crocodile Painting
02. Jihaan
03. Zebra and Sigma (Stereo Mix)
04. Bird TV
05. Mystery Train
06. Stylus (Mr. Velocity Mix)
07. Piano Mushi

Composed, Arranged, Mixed, Mastered and Produced by Mr. Velocity (Kazuhiko Maeda + Toshiyuki Yasuda)
Artwork by Toshiyuki Yasuda



(credits)

伝説のユニットMr. Velocityによる幻のサイケトロニカ
1997年に坂本龍一のgut bounceより「epitone」をリリースし、以降Crystal Kay、西野カナ、清水翔太等のPops系や、EVISBEATS等Hip Hop・Reggae系プロダクションを行っている前田和彦。FPMのオリジナルメンバーで、ROBO*BRAZILEIRAとしてブラジル音楽を歌う等ユニークなソロ活動の他、Towa Tei、Atom Heart、Clare and The Reasons、Fernanda Takai等、内外・ジャンル問わず共作・共演も行っている安田寿之。
彼ら二人による伝説のユニットMr. Velocityが、それぞれの活動の原点とも言える90年代後期に制作した楽曲から厳選しリエディット・マスタリングしたミニアルバム。高橋幸宏のCon-Sipioから発売されたコンピレーションに収録された他、表立った活動はしていなかった彼らの幻の音源集。エキゾティックなサンプリングを駆使し、独自のポップさとノイジーさを組み合わせた楽曲は、世紀をまたぎ一回りになる現在もオリジナリティーを大いに放つ。

01. Great Crocodile Painting
アーシーな音とエレクトロニックな音は、対比が付きやすく相性がいい。太鼓、シェイカー、TR-808を叩きながらポリネシア/ミクロネシア/メラネシア・トライバル・テクノのようなイメージを目指した気はするが、詳しいことは忘れた。

02. Jihaan
Mr. Velocityの怪しさとポップさがうまく融合できた、未来的ボリウッド・サウンドトラック。60年代後半のサイケデリックロック的音色と木訥としたドラムから触発された。時代感がなく古さを感じないが、そんなことを狙っていたかは記憶にない。

03. Zebra and Sigma (Stereo Mix)
他の曲は全て90年代後期につくったものだが、これだけ安田寿之プロデュースコンピレーション「-MONOPHONIC-ENSEMBLE-」(2006年)用に0年代録音した曲。70年代後期のKorgのシンセSigmaを反対側から弾いたりしながら、TR-505、Juno-60、Virus XL、Motifなど電子楽器、Reaktor、Windows Media Playerなどアプリケーション、エレキベース、トイアコーディオン、アフリカンパーカッション、ハサミ(ハイハット代わり)など録音。エディットもしないやりっ放しの元曲を今回少し整理しステレオmixしたが、元々何を目指したのかは失念。

04. Bird TV
前田和彦ソロアルバム「Epitone」(1997年)収録の「Righty Right!」のエンディング部分をリミックスしたインタールード。鳥の声をどうして乗せたのか、20代の自分たちに訊いてみたい。

05. Mystery Train
軽快なオルガンリフと二人それぞれ歌ったメロディーが印象的。モンド/エキゾ的な雰囲気で、夜の大陸を走る汽車のイメージだったか...。もう思い出せない。

06. Stylus (Mr. Velocity Mix)
元々Chicago Acid House的な声素材とTR-909だけのシンプルな曲だったが、Yamaha DX7のプリセット音のカタログみたいな曲があったらひどいよね、というコンセプトでリミックスしたダンストラック。その悪のりモチベーションは、ノストラダムスの大予言と共にミレニアムの霧の中に。

07. Piano Mushi
1999年の西宮の秋虫とプリペアド・ピアノに、ヴァイオリンを弾いて歌った。豊かで温かい雰囲気と、ユーモア溢れる楽団感。良くも悪くもリアルな今きくと、阪神大震災を経験しもうこんな大災害は人生で起こらないだろう、次世紀いい時代になるはずだ、とぼんやり思っていたユートピア感を感じる。はっきりとは覚えていないけど。