Liner notes
Various Artists: Slowboat to Brasil - Samba Eletronico
[B.SUN RECORDS／ビクターエンターテインメント VUCC-10007]
Amazon.co.jp
詳細は、スーパーバイザーWillie Whopperさんのページにて。
抜粋：
原曲を知らずにきいたとして、いや知っていたとしても、これらが70年も前に書かれた時代遅れの曲だと誰が思うだろう。そこにあるのは、屈託ない笑みや媚びる部分が皆無の睦みである。（中略）
プログラムの精度や細かさで言うとヨーロッパや日本の電子系アーティストと比べると粗いし、驚くような鋭利な音響設計がなされているわけではない。だが、それが先祖のつくった曲そのものの持つ柔らかさと和やかにそしていたずらっぽく結託している。（中略）
ここに収められている曲は、1950年代にSamba Cancaoの歌手達にテンポを落として多く取り上げられ、その影響がBossa Novaの誕生に繋がる。SambaやChoroも、もちろん現代ブラジル音楽史の初頭に発生した一時代のスタイルである。しかし、僕は端正に洗練されたBossa Novaをきく時、新しさを求めて剥いでしまった懐かしい「皮」を感傷的に眺めてしまう。脱皮は終わることはないし、音楽に罪があるはずもないのだが。地べたに落ちたそれを時代が口にし咀嚼し、更新を繰り返した後に再び身に纏うのを見届ける程、僕たちの息は長くないかも知れない。
全文はCDにて
